溌液坩堝のご紹介

 CZ法によるシリコン単結晶成長で用いられる通常の石英坩堝内面は、融液シリコンに濡れ性を示し、溌液坩堝では、シリコン単結晶成長時に用いる石英坩堝の内面に溌液性を持ち、石英の溶け落ちをも低減するものです。

 また、多少の石英の溶解があったとしても、溶融シリコン内部に気泡を発生させることが無いように坩堝の内表面の無気泡化を併せ持った坩堝です。

特徴

 石英坩堝内面がの無気泡層を有し、その上に溌液処理することで従来課題であった結晶内部への気泡の取り込みを無くし、安定した品質の結晶成長ができます。

 溌液状態を自然観察するのには、里芋の葉の表面を観察することが、例として容易です。葉の表面を観察すると、葉の表面に粒粒の構造が観察されます。
 この構造が、水滴を点接触させ、且つ水の表面張力で水滴をはじく構造となっています。
 溌液坩堝の表面も同様に融液シリコンをはじく構造を呈しており、シリコン融液に濡れない構造になっています。

  共焦顕微鏡による葉の観察         葉の表面の溌水構造

溌液坩堝の使用は、追いチャージ(Additional charge)やリチャージ(Recharge)作業が行い易くなり生産性の向上に繋がります。

太陽電池用の単結晶製造に最適です。